最近名だたる大企業の、不祥事が聞かれます。
会計報告に不正があった。
排ガスの報告に嘘があった。
マンションの基礎が固い地盤に届いていないのに、そうではないと嘘の報告をした。
これらは、すべて上司や元請会社など自分の所属の上部へ向けてのものでした。
なんとかその場を取り繕い、上司や元請会社などの要求を満たせればよしという仕事です。
あるいは、家族を支える一家の柱として、会社における自分の立場を悪くしたくないから、
したくはないがせざるをえなかったことかもしれません。
そこでは残念ながら、自分たちの仕事の最終的な本来のユーザーのことが考えられていないのです。
会社に勤務したことのある人ならば、お給料を支払ってくれる会社の言うことが
社是とは違うな、お客様を欺くことだな、もしかして法律に反することかも、と思っても、
会社がいうとおりの仕事をしない人には給料は払いません、辞めて下さい、
と言われたくはないので、会社の言うとおりにしようとするのです。
本来であれば、最終的なユーザーが満足して安全に快適に使えるものやサービスを提供するという
大切な仕事の本質、会社の使命がわからなくなってしまった結果、それらは行われたのでしょう。
仕事をする一人一人が、
自分の仕事の結果がたくさんの人の安全・安心に関わることである、
大きな代価を支払って頂くことである、
社会的にもとても大きな影響を与えることであると自覚していたら、
こんなことはできなかったのではないかと思うのです。
そしてユーザーに商品を提供して代金を頂く会社は、
提供した商品に対するユーザーへの責任だけではなく、
ユーザーに約束したことをきちんと遂行するという、守るべき規律を遵守していく会社であるという、
社会への責任もあるのです。
ユーザーと社会への責任をきちんと果たせない会社は、発展していけないのです。
これからは発展どころか、存続もしていけなくなるでしょう。
自分のやっている仕事は、誰のために、何のためになのか?
常に自分がエネルギーを注ぐ方向が間違わないように、
あたりまえのことをあたりまえに、
正しいことを正しく行っていかなければならないと思うのです。
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