実家で祖母の17回忌の法要を営みました。
準備として、仏間の掛け軸を山水から「南無阿弥陀仏」に
掛け替えました。(まさに浄土真宗です)
掛け軸の取り替えを手伝いました。
1、長押(実家は築36年の木造家屋)と壁の間に普段は
置いてある矢筈(やはず)をとり出す。
※これは、掛け軸を金具から外したり掛けたりする
ための道具です。60~70センチ程の長さの細身の
竹竿の先に二股になった金具がついています。
2、下から少し掛け軸を巻き上げ、矢筈にかけて静かに畳の上に
降ろし、もう一度広げて、埃を羽箒で払う。
3、両端を揃えて真っ直ぐに巻き上げる。
4、最後に、軸の上部から下がっている紐(風帯)を付け根で直角
に折り返して巻き終わる
5、金具に掛ける紐でぐるぐると軸を巻いて、巻き終わりの紐を輪に
して次回取り外しし易いように巻き込んだ紐に通す。
6、箱の上下を確認してしまう。防虫剤、乾燥剤の状況も確認して
不足があれば補充する
以上は、母から教わり、インターネットで調べてまとめたものでした。
実家は木造家屋で書院作りの和室がありますが、今住んでいる家は
工業化住宅で本格的書院はありません。掛け軸を掛けることもない。
季節ごとや、行事に因んで掛け軸を選んで掛ける。
それにふさわしい花を活ける。
そんなことには、興味も持たずに今まで生きてきてしまいました。
しかしこれらの一つ一つが、実にシンプルで美しいと思いました。
このような道具や品々と向き合い、対話することで、
とても豊かな気持ちになれました。
久しぶりの伯父叔母や、いとこらと、亡くなった祖母らの話をして
祖母が大切にしていた、亡くなった人達の若かりし頃の写真を見て
とてもよい法要になりました。
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